所有物件で事故(孤独死、自殺)があった場合の瑕疵

2021/06/14

孤独死や自殺、殺人などがあった場合どこまで告知義務が必要か?損害賠償請求は誰にいくらできるの?

まず賃貸物件における心理的瑕疵とは?

1.孤独死で発見が遅れた場合。
2.自殺。
3.殺人。
4.風俗営業としての使用。
5.火災発生。
6.土地に大量の廃棄物が広範囲に埋設されていた。
7.反社会的な活動を行う宗教団体のアジトだった。


これらが心理的瑕疵となり売買や貸借の場面で告知しなければ損害賠償請求などに発展することがあります。
賃貸物件の退去時のように今のところ国土交通省から明確なガイドラインが示されておらず判例を参考にするしかありません。

ではどれぐらいの期間告知しなければいけないのか?売買の場合と賃貸の場合とにわけて判例から考察してみます。
 

心理的瑕疵を告知すべき期間とは?【宅地建物売買の場合】

一般的に過去に起きた事件や事故は時間の経過とともに薄れますので、時間の経過とともに嫌悪感も小さくなります。
すなわち、告知義務が発生するのは心理的瑕疵が時間の経過により消滅するまで、ということになります。

問題は具体的にどれぐらいの期間を要するのか?ここが物件オーナーや賃貸管理者の知りたいところだと思います。

(損害賠償や契約解除が認められた判例)

1.ベランダで首つり自殺 6年
2.室内で首つり自殺 5か月
3.室内で他殺が疑われる2名の死亡 約9年
4.競売物件で所有者が腐乱死体で発見 競売取下
5.取壊された建物内で凄惨な殺人 50年
6.農薬自殺、4日後に病院で死亡 7年

これらの判例で注目したいのは(6)です。
事件から約7年経過した頃に当該建物を売却したが、当該物件は山奥の山村地帯にありその状況に照らすと7年程度では心理的瑕疵の消滅する時間とは認められないと、買主の契約解除を認めたというものです。
実際に物件内で亡くなったわけではない場合でも地域によってはこのような判断がくだされることもあるのです。

(3)売主がその事実を知っていながら告知しなかったとして告知義務違反と契約解除、さらに違約金を認めたというものです。

(5)に至っては50年前に凄惨な殺人事件があり(バラバラ殺人など)その後建物は取り壊され、更地の売買での出来事です。
これだけの期間が経過し、すでに建物がない状態でも裁判所の判断は告知義務違反と認定し買主の契約解除を認めたというかなり厳しいものとなりました。
逆に同じような案件でも心理的瑕疵が認められなかった例もあることから、地域特性や事件の内容によるようです。
傾向としては人の入れ替わりが早くなおかつ地価も高い地域は短期間で心理的瑕疵が消滅し、山村地帯や地方の集落ではこの期間が長いことが多いようです。

民法の契約不適合責任が改正されたことを鑑みても、例え売買時に特約を定めていても事実を秘匿していた場合は特約自体も無効となり契約解除や損害賠償請求をされてしまう可能性があります。
ただ今のところ心理的瑕疵を契約不適合で争った事例はないようですが、拡大解釈で適用される可能性はあります。

※上記判例の期間は事件発生から判決までの期間であって、その年数を過ぎれば消えるというものではありません。

つまり売買の場合はかなり長期に告知を行わなければいけないということになります。

心理的瑕疵の告知はいつまでやらなければいけないか
 

心理的瑕疵を告知すべき期間とは?【賃貸借の場合】

賃貸の場合は厳密な定めがあるわけではありませんが、何らかの事件があった場合その事件について直近の入居者(希望者)には告知しますが、その次の入居者には告知しないという運用が多いようです。

では、所有物件で自殺があった場合、元賃借人(法定相続人や連帯保証人)に対してはどのような損害賠償請求がなされたのかをご紹介します。

1.東京都内の賃貸ワンルームマンションで自殺。
東京地裁は事件後3年間の逸失利益を認めました(1年目全額、2~3年目半額)合計132万円、ただし事件によって生じたとされる建物価値の減少は棄却。

2.仙台市のワンルームアパートで自殺。
事件後2年間の逸失利益を認めたが、賃料を下げて募集を行ったところ入居希望者があったため本来の賃料との差額のみという判例、これも建物価値の減少の主張は認められませんでした。

3.東京都内のマンションで殺人事件+犯人が自殺。
この事例も(1)と同じような判決でした。

たとえ殺人や自殺があっても建物価値の減少という主張が退けられてるのは特徴的です、将来そのマンションやアパートを売却しようとする場合、心理的瑕疵が発生する可能性があるにもかかわらずこのような判断がされてしまうのです。

では孤独死の場合はどうでしょうか?

1.東京の賃貸アパートで孤独死が起こり建物価値減少と現状回復費用およそ587万円を求めた損害賠償請求の場合、平成19年3月9日東京地裁での判決は以下の通りです。

借家であっても人間の生活の本拠である以上、病気や老衰による自然死は当然に予測できることであり、借家での自然死につき当然に賃借人に債務不履行や不法行為責任を問うことはできない。(省略)よって貸借人の請求を棄却する。

自然死(孤独死)の場合は上記のように認められない事例が多いようですが、逆に一定の損害賠償請求が認められた例もあります。

2.アパートで孤独死が発生し相当日数発見されなくて腐乱化、これにより損害賠償を求めた際の判例(請求額不明)

本件について原状回復費213万円については認めたが、賃借人の善管注意義務違反、不法行為責任は認められないとして、本件貸室の悪臭が消えた後の賃料減額分、本件により隣室賃借人が退去したことによる逸失賃料相当額の請求は棄却した。

賃貸物件オーナーにしてみればかなり厳しい判決と言わざるを得ませんが、裁判所が人が亡くなるのは当り前なんだから孤独死が起こったとしても原状回復をキチンとやれば物件価値はそう下がりませんよ、と言ってるのです。

特殊清掃をキチンと行えば物件価値は下がらない
 

孤独死が起きても物件価値を減少させない唯一の方法とは

事件事故発生後の処理(特殊清掃)をしっかりやる。これに尽きると思います。
弊社では一報があればすぐに駆け付け特殊清掃一次処理を行うことを推奨しています、これは現在発生している臭いや虫をとりあえず除去することですが、特殊清掃一次処理を行うことにより近隣住人の退去やクレームを止めることができます。

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この記事は賃貸物件オーナーや管理会社向けに書いていますが、身内にこのようなことが起きた相続人や連帯保証人の方も是非参考にされてください。

つまり、どちらの立場だったとしても迅速に処理を行うことがお互いのためということです。

株式会社まごのて不動産事業部では、事故物件の買取や孤独死などの対策のためのコンサルタントを行っています、所有物件の管理でお悩みのオーナーさんは是非ご相談ください。

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